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博物館学現地研修(村井記) [解説ボランティア]


10月31日(水)晴れ
今日は、10月最終日で、体験工房で朝の早い内は暇を持て余し気味でいた。しかし、しばらくすると小学校の団体が数組来場し、にぎやかになってきた。
成人の来場者もまばらではあったが数組来場しており、老人クラブの団体もあって、結構解説の機会にも恵まれ有意義な1日になった。

今日のメインは何と言っても、日本大学の博物館学コースの学生に行った展示解説でした。
学生たちは、予定の3時を20分遅れてやってきた。研修は、単位修得の必須科目だという。

まず、講堂で学芸員が約40分の講義を行った。
1 「さきたま」の由来や「さきたま古墳群」について紹介された。
 私は、特に、「埼玉古墳群」は低地に囲まれた台地上に造設されたが、その後の地盤沈下により現在のようになったという説明に、新たな知識を得た。
2 また、稲荷山古墳は周りの土砂の盛り土で積み上げられたと考えられていたが、3Dレーザースキャナーの技術で体積を計算したところ、それでは足りずに他から補充されたと考えられるとか、
3 現在発掘調査中の奥の山古墳の調査でいろいろの新事実が発見されているなどと、
最新情報も紹介された。

国宝展示室と瓦塚古墳の案内は、私たちボランティア2人で対応した。

学生たちの興味は、初めて訪れる博物館の展示品に興味はあるものの、さきたま史跡の博物館の展示システムや史跡の整備などにあるようだった。
そこで、金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)の二重の劣化防止装置やホワイエの展示、体験工房や企画展示室の構成等について解説した。

続いて、屋外展示である「さきたま古墳群」の「瓦塚古墳」をガイド解説した。
「瓦塚古墳」は、博物館から近いにもかかわらず、あまり訪れる観覧者が少ないが、堀や中堤が整備されていて、見学には最適な状況だと思っている。
まず、西側に立てられている看板の前で古墳の解説をし、円筒埴輪や形象埴輪の配置や出土状況を説明した。前方部の南側に回り、古墳の大きさを実感し、東側から二子山古墳の姿を見てもらった。
そこで振り返って、更に南側の鉄砲山古墳を眺め、古墳群の密集具合をつぶさに観察してもらった。
時間の関係で古墳群ツアーはここまで。
館に戻りガイドを終了した。

瓦塚古墳の説明

学生たちは、短い時間に<さきたま史跡の博物館>の活動や古墳公園の現状を通して、歴史や遺跡について考え、貴重な時間を共有したようだ。


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